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高槻市の史跡や施設をご案内します!

豊かな自然に恵まれて水路・陸路の交通の要所でもあった高槻には、古代から近代までの貴重な遺跡がたくさん残されています。
弥生時代に近隣では最も早くから集団で稲作を行なっていたことを示す安満遺跡、真の継体天皇陵といわれている今城塚古墳、戦国時代から幕末までの波乱万丈の歴史を物語る高槻城や普門寺城、高山右近天主教会堂などの遺跡や碑等、高槻が誇る文化遺跡には枚挙にいとまがありません。
これらの遺跡等は、市の埋蔵文化財調査センターや、しろあと歴史館等の関連施設が詳しく調査・研究すると共に大切に保護しながら市民に公開しています。
高槻市には、その他にも豊かな自然を保護して市民に親しんでもらうことを目的とする施設や、市民のレクリエーションと健康作りに貢献するスポーツ施設なども多数設置されています。
以下に主な史跡や施設をご紹介いたします。

1 遺跡・古墳

今城塚埴輪複製品今城塚埴輪複製品
(1)安満遺跡
桧尾川流域に広がる東西1,500m、南北600mの弥生時代の遺跡で、国の史跡に指定されています。環濠集落跡の南側には用水路を備えた水田が広がっていて、約2,300年前に三島地方で初めてこの地で水稲耕作が行われました。

(2)今城塚古墳
古墳時代後期(6世紀)に築造された前方後円墳で、第26代継体天皇の真の陵墓と考えられ、国の史跡に指定されています。現在調査が継続されており、当時の埴輪祭祀の様子や、後に城砦として利用された際の変形状況などが判明しつつあるそうです。

(3)闘鶏山古墳
古墳時代前期に築造された前方後円墳で、この時代の三島地方の王墓と考えられています。未盗掘の竪穴式石室2基が発見され、ファイバースコープ調査により、内部に三角縁神獣鏡や石製腕飾り、木棺の一部などが確認されています。

(4)安満宮山古墳
古墳時代前期に築造された長方形の古墳で、中央に木棺が納められており、”青龍三年”(西暦235年)という魏の年号を記した方格規矩四神鏡や太刀などが発見されています。埋葬の様子や、青銅鏡などが複製されていて、常時見学できます。

2 城跡・塚・碑

芥川一里塚芥川一里塚
(1)伝能因法師墳
平安時代中期の歌人、能因法師の墓と伝えられ、市の史跡に指定されています。能因法師は出家後古曽部に住み、女流歌人伊勢の歌風を慕って歌道を学んだと言われています。墳墓正面には、後に高槻城主永井直清により建立された顕彰碑が立っています。

(2)高山右近天主教会堂跡
キリシタン大名であった高山右近とその父飛騨守は、キリスト教を保護し布教を進める目的で、野見神社の付近に天主教会堂を建立しました。現在その場所には碑が建てられています。また、この碑の近くに建つ高槻カトリック教会には、右近を記念する大聖堂と右近の石碑が建てられています。

(3)西国街道・芥川一里塚
古代には「山陽道」と呼ばれた京都から下関に至る街道です。このうち山崎~西宮間を江戸時代には「山崎道(ヤマザキミチ)」と呼び、一里塚や宿場町が整備されました。芥川橋から東、約400mの間には旅籠屋が並び、本陣もおかれて賑わいました。芥川一里塚は当時の一里塚の遺跡です。

3 寺院・神社

普門寺普門寺
(1)普門寺
14世紀末に説厳が創建したと伝えられる臨済宗のお寺です。17世紀に龍渓が諸堂を造営しましたが、その内の方丈は古式を残す建築で国の重要文化財に指定されています。また、庭園は玉淵の作と伝えられる江戸初期の枯山水庭で、国の名勝に指定されています。

(2)安岡寺
如意輪観音を本尊とする天台宗のお寺で、宝亀6年(西暦775年)光仁天皇の子、開成皇子の創建と伝えられています。また、このお寺に客仏として安置されている千手観音坐像は、もとは真上の安正寺にあった10世紀後半の作と見られ、国の重要文化財に指定されています。

(3)上宮天満宮
菅原道真、武日照命、野見宿弥を祀る神社で、約1,000年前に大宰府に続いて造営されたといわれています。
何度か焼失し、現在の本殿は2002年に再建されたものです。本殿脇の石灯籠は、鎌倉初期のものといわれ、国の重要美術品にしていされています。

(4)野見神社
9世紀後半に創建されたといわれ、野見宿弥と素盞鳴尊が祀られています。現在の社地は、16世紀にキリスト教布教の拠点であった天主教会堂の跡地を踏襲したと考えられています。境内にある永井神社は、高槻藩主永井直清が祭神です。当社には明治初期に江戸時代の高槻城を描いた絵馬が奉納されています。

4 文化施設(博物館・資料館等)

埋蔵文化財調査センター復元住居(弥生時代)埋蔵文化財調査センター復元住居(弥生時代)
(1)しろあと歴史館
高槻三の丸の跡に建ち、高槻市内の文化財を収集、調査、研究するとともに市民に公開している施設です。資料、映像、模型などで、江戸時代の高槻と高槻城を中心に紹介しています。

(2)歴史民俗資料館
しろあと歴史館の分館として、高槻地方に古くから伝わる昔の生活用具、農具、漁具など、多くの民俗文化財を保存、展示しています。建物は江戸時代の商家を移築したもので、市の有形文化財です。

(3)ハニワ工場公園(ハニワ工場館)
約1,500年前の埴輪製作工房である新池埴輪製作遺跡では、18基の埴輪窯と3棟の工房及び工人の住居跡が発掘されました。この地に、当時の様子を復元して歴史を学べるように、ハニワ工場館と公園が整備されています。

(4)埋蔵文化財調査センター
高槻には、今城塚古墳、安満遺跡、高槻城跡など旧石器時代から江戸時代に至る様々な遺跡が残されています。当施設はこれらの文化財の収集、調査、研究を行なうとともに、それらを整理して公開しています。

5 自然保護・観光レジャー施設、その他

神峰山の森自然園神峰山の森自然園
(1)高槻森林観光センター 
水遊びのできる清流や四季折々の美しい草花に囲まれた自然環境の中に、アスレチック遊具のある散策路、クラフトセンター、温泉施設、バーベキューや山菜の食事を楽しめる施設があり、宿泊もできる総合的な観光センターです。

(2)神峰山の森自然園
神峰山寺の敷地の山に根付いた野生ランなどの植物や、各地の山野草が育てられ、無料自然園として公開されています。園芸種や帰化植物も少し混在しているようですが、四季折々のたくさんの植物を観察できます。

(3)あくあぴあ芥川
緑豊かな自然が残る芥川をテーマに平成6年にオープンした施設です。芥川とその周辺に生息する淡水魚や鳥、昆虫などを生態展示するほか、館内には自然工作教室、図書コーナー、レストスペースもあり、家族で1日楽しむことができます。

(4)富田の酒蔵
富田地方は、中世には一向宗の寺内町として、戦国時代以降は宿場町、市場町として栄え、更に江戸時代になると酒どころとして発展しました。現在も2軒の酒蔵が伝統の酒造りを受け継ぎ、独特の家構えや酒蔵の街並みが残っています。